作品解説


きっちりと残されている資料を見ると前作の「WORDS」から4ヶ月後に作られた作品。

この当時自分はインダストライアルというかノイズっぽい音が好みだったらしくそれが色濃く表れている。
といっても、ノイズの意味をはき違えているので、ラジオのノイズで曲間を繋いでいる感じとでも言えばいいのだろうか。

この頃うちの両親は息子の部屋から頻繁に聞こえてくるラジオのノイズにある種危機感を憶えたに違いないだろう。
あと、この頃に後に出てくるナカムラケンタロウという友人にガットギターをもらったのと、
当時爆発的に流行ったフェルナンデスのエレキギター・ZO-Vを購入したこともあって自分でギターを弾くようになっている。

弾くようになったのは良いが何かをコピーして練習したというのじゃなくて曲を作りながら練習という間違った道のりを選択したために、
上達が非常に遅いし簡単なコード(しかもローコード)しか弾けない。

そして、特筆すべきはこの頃の録音状況である。

「せーの」で始まる1発録りから変わったのだ。

コンポのマイク端子に楽器を繋いで1パート録音し、それを違うカセットテープに録音しつつまた楽器をマイク端子に繋ぎ音を足していくという手法。

もちろん音を重ねる毎にカセットなので音も悪くなるし、後からそれぞれの楽器の音量の調節もできない。

それでもこの当時は大発明だったのだ。

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